シフトの組み方|基本の手順とコツ
シフトの組み方は、いきなり表を埋め始めるのではなく、必要な人数と条件を先に整理するのが基本です。この記事では、初めて任された方にも分かるように、組み方を6つの手順で整理し、つまずきやすい点と、崩れにくくするコツをまとめます。
シフトを組む前に決めておくこと
シフト作成がうまく進まない原因は、作り始めてから条件を後出しすることにあります。まず次の3つを先に決めておくと、割り当ての途中で迷わなくなります。
1. 勤務可能時間と希望を、分けて集める
「出られる時間(勤務可能時間)」と「入りたい日・入りたくない日(希望)」は、別の情報です。勤務可能時間は「その時間なら勤務できる」という条件、希望は「できれば叶えてほしい」という要望で、扱い方が異なります。同じものとして集めてしまうと、どちらを優先してよいか分からなくなります。どの条件を「必ず守る」ものとして扱うかは、店ごとに決めておきます。集め方はシフト希望の集め方でまとめています。
2. 必要な人数を、時間帯ごとに決める
「平日ランチは2人、週末のディナーは4人」のように、いつ・どの時間帯に・何人必要かを先に決めます。「だいたい何人か」のままだと、多い日と少ない日の判断がぶれます。最低限これだけは確保したい最低人数と、余裕をもって回せる目標人数を分けておくと、人が足りないときの判断もしやすくなります(人手不足のときのシフトの組み方)。
3.「必ず守る条件」と「できれば叶えたい希望」を分ける
開店・閉店を担える人、その時間帯に必要な役割や資格、勤務時間の上限など、「必ず守る条件」と、「この日は休みたい」のような「できれば叶えたい希望」を分けておきます。すべてを同じ重さで扱うと、希望が衝突したときに優先順位を決められなくなります。
シフトの組み方(基本の手順)
準備ができたら、次の順で組みます。毎回同じ順番で進めると、確認漏れが減り、作り直しも少なくなります。
手順1:希望と勤務可能時間を、1か所に集める
まず、全員分の勤務可能時間と希望を、1つの表にまとめます。集める手段が分かれている(紙・LINE・口頭)ほど、ここで転記の手間と抜けが生まれます。
手順2:条件の厳しい配置から先に決める
開店・閉店を担当できる人や、その時間帯に必要な資格・役割がある人など、候補が限られる配置から先に決めます。動かしやすい枠を残しておくと、あとからの調整がしやすくなります。
手順3:希望を、叶えられる範囲で割り当てる
次に、集めた希望に沿って人を配置します。全員の希望を同時に叶えようとすると行き詰まるので、優先度の高い希望から埋め、あいまいな希望は後回しにすると進めやすくなります。
手順4:人数の過不足を確認して調整する
日ごと・時間帯ごとに、必要な人数と実際の配置を見比べ、足りないところと余っているところを確認します。足りない時間帯は、希望の優先度や勤務条件を確認しながら、追加で入れる人を探します。あらかじめ「どの希望を優先するか」を決めておくと、調整しやすくなります。埋まったかどうかだけでなく、誰に負担が寄っているかを見るのも大切です。
手順5:偏りと、守る条件を確認する
最後に、出勤日数・労働時間・土日祝・開店/閉店などの偏りと、勤務時間の上限や、あらかじめ決めた連勤・休日に関するルール、休みたい日が守られているかを確認します。偏りの見方はシフトを公平に組む方法、連勤が気になるときはシフトの連勤を減らす方法で解説しています。
労働時間・休憩・休日には労働基準法のルールがあります。勤務時間や日数が上限に触れそうなときは、確定する前に一度立ち止まって確認してください。なお、変形労働時間制などを取り入れている場合は、通常の「1日8時間・1週40時間」とは扱いが異なることがあります。
手順6:早めに確定して共有する
組み上がったら、勤務が始まる前に余裕を持って共有します。直前の共有は本人の予定と衝突し、不満や欠勤の原因になります。急な欠員に備えて、変更の連絡方法や、変更を受け付ける期限もあらかじめ決めておくと、現場でのやり取りがスムーズです。
つまずきやすいポイント
- いきなり表を埋め始める——必要人数と条件を決めないまま埋めると、あとで大きく崩れやすくなります。
- 全員の希望を叶えようとする——希望は衝突しがちです。「叶えられない希望」が出る前提で、優先順位を決めておきます。
- 「行ける」と「入りたい」を混同する——出勤できる日と、入りたい日は別です。同じ扱いにすると、希望が通ったのかどうかが分からなくなります。
- 希望の締め切りを決めていない——提出期限があいまいだと集まりが遅れ、作成に使える時間が削られます。
- 1人動かすたびに全体を見直す——1か所を直すと、勤務時間の上限や連勤に関するルールが崩れることがあります。条件の厳しい配置を先に決めておくと、やり直しを減らせます。
崩れにくくするコツ
希望は「必ず」と「できれば」の2段階で集める
「必ず休みたい日」と「できれば休みたい日」を分けておくと、調整の余地が生まれます。同じ重さで集めると、すべての希望を優先しなければならないように見えてしまい、調整しにくくなります。
希望が重なったときの決めごとを、先に用意する
土日祝や連休は希望が重なります。その場の感覚で決めるのではなく、例えば「前回休んだ人を優先する」などの決めごとを先に用意し、全員に見えるようにしておきます。決め方をあらかじめ共有しておけば、希望が通らなかった場合でも、理由を説明しやすくなります。
前週のシフトを下地にする
勤務パターンが大きく変わらない職場では、前週のシフトを下地にすると、ゼロから組むより早く進められることがあります。偏っている人を入れ替えていく流れにすると、偏りにも気づきやすくなります。
繰り返す希望は、引き継ぐ
「毎週同じ」という希望は、一度登録したら次回から入力しなくて済むようにします。入力の手間を減らすことが、提出率と集計のしやすさにつながります。
見やすさを整える
色分けを増やしすぎない、記号や表記を統一するなど、小さな工夫で見間違いによるトラブルを減らせます。誰が見ても自分の勤務がすぐ分かる表が理想です。
手作業が大変になってきたら
従業員が少なく、勤務のパターンが単純なうちは、手作業や表計算でも十分にシフトは組めます。まずはここまでの手順で進めてみて、次のような状態になったら、自動化を考えるタイミングです。
- 希望と必要人数の突き合わせに、毎回まとまった時間を取られている
- 1人を動かすたびに、条件を確認し直すのに追われている
- 急な欠勤のたびに、表全体を組み直している
手作業のまま進めるなら、無料のシフト表テンプレート(Excel)を使うと、配置人数と過不足の計算を自動化できます。まずはそれで運用を整理するのが、確実な第一歩です。
KIBOKUMI(キボクミ)は、時間のかかる「突き合わせ」と「割り当て」を自動化するサービスです。従業員はLINEから勤務可能時間と希望を送信し、その内容と必要人数をもとに、守るべき条件を満たしながら希望をできるだけ満たすシフトを自動で作成します。作成後は、必要人数に足りない時間帯を画面上で確認でき、配置の理由を確かめて、必要な部分は手で直し、固定できます。作るのは自動、決めるのは店長です。
仕組みはシフト自動作成とはで解説しています。
KIBOKUMIを無料で試すまとめ
シフトの組み方は、必要な人数と条件を先に整理し、条件の厳しい配置から順に埋めていくのが基本です。希望は「必ず」と「できれば」に分け、重なったときの決めごとを用意しておくと、調整で迷いません。手作業の負担が大きくなってきたら、突き合わせと割り当ての自動化を検討してみてください。アルバイト・パートのシフト管理もあわせてご覧ください。